キミ、出会い

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ハードルやらマットやらを片付ける先輩達を見届けて、あたしは倉庫の鍵をしめた。 「奈緒ちゃん、またね」 「お疲れ様でした」 ここの部の人達はとてもフレンドリーで、気軽に話しかけてくれて、あたしも1日で居心地がいいと感じていた。 倉庫の鍵は陸上が管理するらしいのだか、倉庫のうらのでっぱりに引っ掛けるという、なんとも無用心な管理の仕方だ。 しかしいざ裏に回ってみるとかなりの高さの所に出っ張りが存在した。 あたしの146cmの身長では遥かに届かない位置に。 「どーしよう…」 多分きっと、他の人がかけるときに土台に使っていたであろう古びた机は、真ん中にどーんと穴があいた悲惨な状態だった。
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