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『死ね、ブス』
信じられなかった。
これは本当に現実なのか?
俺の目の前にいるのは本当に彩音か?
「あはは。彩音ひっで~!!」
さっき彩音といた女子が言った。
「彼氏クン聞いてたらやべーよ!
あはははっ」
「別にいんだよ。智はもういないし。それに、アイツとは遊びで付き合ってただけだから」
「彩音サイコー!!」
笑い声が響いた。
周りにいた女子はお互いに目を合わせ、黙り込んでいた。
俺は、無意識のうちに膝が崩れていた。立ち上がろうと思っても、足に力が入らない。
・・・悲しかった。
今までずっと信じてきたものが裏切られたような気持ちだ。
俺は彩音の事が好きだった。
いつも笑顔が可愛かった。
優しく接してくれる所が好きだった。
それは全部‘ウソ’だったのか?
頬に水滴がつたっていった。
気づいたら俺の目から
涙が絶えず出てきた。
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