第1話

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学校に着くと、皆キョトンとしていた。 まぁ、昨日編入してきた子が、2日連続で遅刻してきたんだから無理もないが。 相変わらず、彩音達はいなかった。 「ハルちゃん大丈夫?早退するって言ってたけど・・」 「あー、うん。なんか治っちゃったみたい。ゴメンね~」 心配しててくれたのか。 「彩音達は?」 「・・藤咲さん達は3時間目になるけどまだ来てないよ」 ・・本当に変わったんだな。 いや、もとからそういう性格だったんだっけ。 キーンコーンカーンコーン・・ 予鈴がなった。全員が席に着く。 「なぁ、お前」 声をかけてきたのは意外にも、浜田孝明だった。 「な、何?」 びっくりして噛んでしまった。 「お前さ、よく昨日注意したよな」 「注意?」 「いじめだよ。普通だったら見てみぬフリじゃね?」 「何言ってんの!教科書とか破られていてひどかったんだから」 「クラスの奴らはそれでも何もいわなかったぞ」 なんだよ、コイツ・・・ 「あんたが止めればいいでしょ!?クラスの人がなんとかなんて言ってないで!」 「俺はなぁ!!・・」 「なんだぁ?浜田。質問でもあるのか?」 いつの間にか先生が入ってきていた。 「や、何もないス・・」 クラス中が‘どっ’と笑った。 孝明は顔を赤らめた。 おかしくなってつい俺まで笑ってしまった。 「何なんだよ。お前っ」 「さっきから‘お前’って・・・ 私の名前は‘塚本ハル’!覚えてよね」 「あ!?お前・・」 「だーかーらー」 「・・つ、塚本」 「うん、OK!」 あー、面白い。 人をからかうなんて何年ぶりだろう。
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