はじまり

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「じゃあな、智!またあした~」 「おぅ。じゃあな!」 俺はバスに乗った。俺の彼女、藤咲彩音(フジサキ アヤネ)といっしょに。 「智、カラオケ楽しかったね。でも・・・あんなに歌って喉痛くない?大丈夫?」 藤咲彩音は美人な上、やさしい。いつみても自慢の彼女だ。 「いや、大丈夫だよ。まだまだイケるし」 「ならいいけど・・・あっ、じゃあ、私はここで」 「あぁ、じゃあな」 「うん、ばいばい」 俺は彩音とわかれ、バスの中でボーっとケータイをいじっていた。 俺の1日はいつもこんなやりとりをして終わる。 今までだって何不自由なく過ごしてきた 俺は幸せ者なんだ ・・・そう、思っていたのに----
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