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気のせいか、誰かの声が聞こえたような。
「とうとう、起きたかな?」
だ、誰だ?
「おはよう!元気ですかー!!」
な、なんだコイツー!?
「あはは、驚いた~?」
目の前に立っていたのは、白衣を着た20歳前半くらいの女の人だった。
「だ、誰だよ!?」
勇気を振り絞ってきいてみた。
「・・・誰って、君を救った医者だよ♪」
俺を救った?
「どういうことだよ?」
「なんにも覚えてないんだね~。
君はバスの事故で大怪我おって
ここ(病院)に連れてこられたんだよ。
私イロイロ頑張ったんだからね~?
特に顔を直すのに。」
やっぱり事故は起きてたんだ!!
でも・・・
「何で俺の顔が女になってんだよ!?」
「なんでって。それは・・・」
「それは?」
「私、君の顔知らないもん」
「はぁぁぁぁぁ!!??」
「それに、君の顔調べる時間も
なかったし。何はともあれ
助かって良かったでしょ?」
良くねぇよ。
だって男だぞ。俺。
「・・まぁ、やだなら
元に戻してもいいけど。
・・・ヤバいよ?」
ソイツは一枚の写真を見せた。
その写真に映っていたのは事故当時にとったと考えられる無惨な顔だった。
「う゛っ!!」
「ね?ヤバいでしょ?
だったら今の顔の方が一億倍
マシじゃない☆」
コ、コイツ・・・
・・・そして、この出来事から俺の、普通ではない生活のはじまりとなったのだ。
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