傍観者と殺人鬼

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そんな彼がミロクのことを、人を殺すと言い出した。 まるで自分の同業者を見付けて親近感が沸いたかのように、笑みを浮かべた。 けど。 「君といっしょにしてやるなよ。人殺しなんてそこら辺にひょいひょいいてたまるかよ」 「そこら辺にひょいひょいいるわけじゃねーだろ。たまたまこのバスに俺がいて、同じクラスだからあの女がいたってだけだ。それにあの女は人殺しじゃない。人殺し候補。ってだけだ」 「人殺し候補?」 「人殺し前?」 「なんだそれ」
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