傍観者と殺人鬼
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旅館に着いたぼくは荷物を置いて一息ついていた。 十畳ほどの、畳の匂いが篭った部屋。 同じ部屋である彼は荷物をほとんど持ってきていなく、小さな鞄を部屋に投げ捨てるとすぐに出ていった。 ぼくと彼は担任と同じ部屋だった。 他のみんなはクラスメイト同士で5、6人で一部屋を使っていたが、ぼくたちは特別だった。 それはもちろんいい意味での特別ではなく、担任の監視が必要という特別。
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