第一章 仕事女

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 彼女をテーブル席に案内した 後、キャンディは店の奥へと消えていきました。  その間、彼女は、ノートパソコンを机の上に置いて、仕事を始めているようです。 2  「あきれた。こんな時でも仕 事?嫌だわ、ああ言う性格」  キャンディは、彼女のそういう行動に、ついつい、文句を言っていました。  「キャンディ、怒らない、怒らない」  「だって、トーマス」  「さ、仕事」  トーマスはキャンディの言葉を気にせず、ゆっくりと、彼女の前に歩み寄りました。  「お客様」  トーマスがやってきたことに、女は驚いている様子でした。  が、今は仕事が優先だと思い直し、耳だけをトーマスの方に向けて言いいました。  「あなた、いくつ?」  「3、31」  「31?私よりも三歳も下ってこと?」  彼女は激怒していました。思わず、頭を下げまくるトーマス。その真剣さは、女に伝わったようです。  「いいわ。紅茶を一杯、頂けるかしら」  「かしこまりました」  トーマスはそういうと、店の奥へと消えていきました。
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