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トーマスが紅茶を用意している間、キャンディは、店の奥にいるミーニャの相手をしていました。
「ねえ、トーマス、あの客、どう思う?」
キャンディは、トーマスに聞いてきました。
「どう思うって?」
「喫茶店に来てまで仕事をしてるなんて、変だと思わない?」
「別に」
キャンディは深く、ため息をつきました。
「はぁ、トーマスに聞かなきゃよかった。ミーニャ行こう」
キャンディはそういうと、ミーニャを連れて、店の方へ行ってしまいました。
「一体、何考えてるんだ、キャンディは?」
呆れるトーマス。キャンディがあの調子だと、きっと、お客様の迷惑にあたるかもしれない、そう思わずにはいられませんでした。
ほかの客に迷惑をかけたら、店の印象はがた落ちです。
トーマスは、入れた紅茶をゆっくりと持ち上げ、そう思わずにはいられなかったようです。
「ま、気にしないよりましか」
トーマスは気を取り戻し、先ほどの女の方へと歩いていきまし
た。
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