71人が本棚に入れています
本棚に追加
自分も大盛りの納豆ライスにわかめの味噌汁、イワシの味醂干し、甘くない卵焼きで朝食を済ませる。
アキコさんの卵焼きの焼き加減は毎度毎度絶妙、ただし、購入当初は甘くてかなわなかった。
「今日から三日ほど泊まりこみの任務だから、アリナのことお願いね」
食器を片づけるアキコさんに確認の一言。
「承知しております奥様」
それから、三日間の家事に関する指示、食材は買いだめした分から使うこと、アリナの保育園の送り迎えは官舎の他の子供らと一緒にする事、洗濯は可能な限りまとめてする事等々。
何かやり残しはないかと考えながら玄関に立つ、娘がアキコさんに手をひかれお見送り、さすが保安官補の娘、ほったらかしには慣れたもので三日程度の不在では泣きもしない。
ちょっと不憫になりぎゅっと抱きしめる。温かさで胸が詰まる。
「ママちゃま、いってらっしゃい」
大きく手を振って、そのあと敬礼、笑って返礼し
「じゃ、行って来るね」
最初のコメントを投稿しよう!