第二章 見知らぬ地で

6/17
前へ
/221ページ
次へ
男は勢い良く外へ飛び出し、斗哉と香子もそれに続く。 「うわぁ…」 香子は、目の前に広がった風景に、思わず感嘆の声を漏らした。 違う。 ここは、私の知っている世界じゃない…。 不思議な外壁の民家。 村の外に広がる自然。 見た事のない奇妙な動物もいる。 それに、空気が違う、と思った。 よくわからないけど…肌に触れる感覚なんだろうか? 今まで自分が過ごして来た土地とは明らかに異なっているのだ。 慣れない心地にソワソワしていると、 「あれだ」 呟いた男の声で、遠くの林の方角から、何かが向かってきているのに気が付いた。 え…? 香子と斗哉は、目を凝らした。 あれは… 「沙和!!!!!!」
/221ページ

最初のコメントを投稿しよう!

101人が本棚に入れています
本棚に追加