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パァァァァァン!!!!
大きな爆発音とともに、一瞬眩しい光に目の前がくらんだ。
「な…なんだ!?」
ようやくのことで目を開ける。
そこには…
さっきまでとは大きく異なった光景。
男に狙いを定めていたグレーの集団が、一人残らず地面に伏せっていたのだ。
集団は、ピクリとも動かない。
「…え…?」
あまりの急な展開に、三人は動転していた。
男は、ポケットから取り出していた小さな球状の物を握り締めている。指と指の隙間から、消えそうな光が微かに漏れていた。
「…今のは…おっさんがやったのかよ…?」
ゴクリ、と唾を飲んだ。
男は、振り向きざまに、膝から崩れ落ちた。
しばし立ち尽くしていた三人は、我に返って男の元に駆け寄った。
「おい!」
「大丈夫ですか!?」
「…私には厳しかったかな」
と、男は細く笑った。
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