第二章 見知らぬ地で

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そうか。 今、自分の世界で起こっている、あの神隠し事件。 その正体は、この世界への移動だったんだ…。 だとしたら。 「俺達の他に、ここに現れた奴等は、一体何処にいるんだ!?」 ユラシルが、少し俯いたように見えた。答えるまでに、間が空く。 「……彼らは……もう、生きていない、よ」 少し言葉を濁したが、三人に衝撃を与えるには十分な事実だった。 「そ…そんな!!!」 「神隠し事件の全ての真相がこの世界だとすれば、ここには結構な数の人間が来ているはずなんだ…誰ひとり残っていない訳じゃないんだろ!?」 「それはわからない。でも、私が知っている限り、ディズの人間は必ず…やられているんだ…」 少しの、沈黙。 「…やられてる…って。殺されてる、ってことですか!?」 「さっきの、集団の奴等にか!?」 「ここに来た皆が狙われてるんですか!?」 三人は壊れた蛇口の如く喋り出した。 質問責めにされ、ユラシルはどんどん思い詰めた表情になってゆく。 「………あぁ。」 短い言葉で、全ての質問にイエスと答えた。
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