第二章 見知らぬ地で

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四人は、愕然とした。 薄暗さに隠れていたグレー服が、次々にその姿を現す。 「くっ…何処までも逃がさないつもりか…!?」 ユラシルの額に冷汗が伝った。 「ユラシルさん…」 三人の高校生は不安を丸出しにして、ユラシルを見た。 ―ディズから来た人間は、誰一人として、助かっていない…。 さっきのユラシルの話が三人の頭中を霞める。 「…大丈夫。言っただろう?私は、君達をディズへ帰すと…」 三人を安心させる為か、ユラシルはニヤリとしたが、ポケットに差し入れた手が震えている。 あの、空玉を使おうとしているのだろうか。 一度に大勢を殺戮した、あの空玉を。 「あ!!!!」 香子が突然、声をあげた。 夜空を映した水面に、変化が起こったのだ。 「あれは…!」 …異様な、緑色の光。 「時空の歪みだ!!!」 ディズへ帰る為の道が、今、開かれた。
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