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…どのくらい気を失っていたのだろうか。
身体の痛みで目を醒ますと、そこは見慣れた風景。
いつものアーケード街だった。
そう、俺達は帰還した。
元の世界、ディズへ。
頭がボーっとして、なかなか思考が戻ってこない…
しかし、数メートル先に、俯せになって倒れている沙和の姿を発見し、ようやくその状況を理解した。
「沙和!おい!沙和!」
駆け寄り、沙和を揺り起こす。
「あ…斗哉くん…?あれ、僕…」
目覚めたばかりで、沙和も意識が朦朧としているようだった。
「戻ってきたんだよ、俺た…」
そう言い掛けて感じた違和感。
ハッとした。
香子がいない。
辺りを見回したが、香子の姿が何処にもない。
「香子…?」
呟くように呼ぶが、返事はない。
「香子ー!どこだよ!!」
今度は大声で叫んだが、静かなアーケード街に、虚しくこだましただけだった。
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