第二章 見知らぬ地で

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「……っ!」 沙和は、ひどい頭痛で目を覚ました。 「あ……れ……?僕、どうしたんだっけか……」 辺りを見渡してみたが、全く覚えのない場所。 樹木が生い茂っているだけで、その向こうは薄暗くてよくわからない。 「痛っ!」 ズキン、とまた大きな頭痛。 そうだ…… 三人で遊んでて…… 変な緑の光に……。 あれ、あの二人は!? 自分の側には人の気配は感じられず、沙和は痛む頭を抑え、少し歩いてみることにした。 …… …… どのくらい歩いただろうか。しかし、依然として景色は変わらず、樹木が並んでいるばかりだ。 「ここは……どこなんだろ……?斗哉くん……?香子ちゃん……?」 呼べど返事はない。 不安はどんどん増していく。 ……ズキン。ズキン。 再び頭痛が強くなってきた。 ちょっと休憩をしようかと考えたその時。 遠くの方から風を切るような音が聞こえてきた。
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