~アパート~

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「汚いケド上がって」 櫂に促され、栞はアパートに入った。 「コーヒーでいいかな?」 「お…お構い無く」 栞はその返事だけで精一杯だった。 栞は 「手伝います」 とキッチンへ向かった。 栞がマグカップを用意していると、櫂が後ろから抱き締めてきた。 「櫂さん…」 栞のか細い声。 「栞、付き合ってくれないか?」 栞は言葉を選んでいた。櫂のことは好きだと思う…。 だけど、こんな急展開があっていいのだろうか? 栞がごちゃごちゃ考えていると、櫂が栞の向きを変えて抱き締めてきた。 「栞を守るよ。大切にする。一緒にいたい…付き合ってくれないか?」 栞は考えに考えた。
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