‐記憶‐

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ザザザ…ザザザ…… 波の音が優しく響いている。僕はひとり、真っ白な浜辺に立って、海を見ている。 周りには、誰もいない。人も、動物も。 ただ、広い海があって、真っ白な砂浜があって、そこにたたずむ自分がいる。 いつからここにいるのか、何故ここにいるのか、今となっては考える意味もないし、その必要もない。 それでも…時々、とても、寂しくなる。忘れかけていた記憶が…忘れてしまいたい記憶が…蘇る。 …あれは夢だったのかな?あの日々は、幻?あの笑顔に、優しさに、彼女に…会いたい…会いたいよ… 「ハルカ…」
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