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「キス一つで泣かせるような、無粋な男じゃないから、安心して」
「あ、安心も何も、響哉さんが勝手に迫ってきたんでしょうっ」
安心したのか、必要以上に非難する声が漏れて、慌てて口を閉じた。
「ごめん、なさい。
そんなにヒドく非難するつもりじゃなくて……っ」
「いいよ、気にしないで。
俺だってキスするくらいじゃ泣かせないけど、アノ時はきっと、いやってほど泣かせる自信があるし……」
さらりと、響哉さんが何かしらの問題発言を口にする。
「……え?」
「ほら、俺の気が変わらないうちにお風呂に入っておいで。
それとも、今すぐ組み敷かれたい?」
紅い唇が妖艶に歪む。
「け、結構ですっ」
私は慌ててその横をすり抜けた。
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