4 悪夢

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「電気……、点けて……」 真っ暗な世界が、ひたすら怖い。 「少しだけ、手を放すけど大丈夫?」 その頃には私にも、この低く甘い声が、響哉さんの声だと分かり始めていた。 こくり、と。 小さく頷く。 すっと体が離れる。代わりに私は自分で自分を抱きしめていた。 数秒後には部屋に蛍光灯が明々とともった。 黒のシルクのパジャマを着た響哉さん。綺麗に整えていた髪も、乱れている。 心配そうな眼差しに、申し訳ない気分でいっぱいになった。 響哉さんはベッドに腰掛けると、しょげている私の頭をそっと撫でる。 「もう一度、抱きしめてもいい?」 私が小さく頷くのを確かめてから、ベッドに足をあげ、その腕にそっと抱き寄せてくれた。
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