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鋼
「して、
慧音先生」
慧音
「?
どうした?」
一段落ついて椅子に座る二人
鋼
「クッキーどうでした?」
慧音
「ん?
あぁ、妹紅が持ってきたやつか」
鋼
「やはり一人じゃ
食べ切れなかったか」
慧音
「?
なにか言ったか?」
鋼
「いいや
なんでも」
慧音
「そうか…
クッキーの話だったな
なんか超絶に
甘かったぞ?」
鋼
「いや、
俺甘党じゃないですか?
だから甘く作ったんですよね」
慧音
「いや、
甘党とか知らないがな」
鋼
「今日は感想を聞きにきたんですよ」
慧音
「そうか
単刀直入に言えば、
『おいしかった』
かな」
鋼
「ありがとうございます」
カキカキ
慧音
「おいおい、
新聞屋じゃないんだから
話しを聞きながら
メモをとるんじゃ…」
鋼
「はいよ」
鋼の手に握られた一枚の紙
それを鋼が慧音に渡す
慧音
「?
これは?」
鋼
「似顔絵ってやつです
先生だから
生徒の一人や二人くらいには
描いてもらった覚えは
あるんじゃなですか?」
確かにある
まだ家にも大切に保管してある
鋼
「まぁ、
短時間だからそんなに上手くはありませんが…
クッキーの感想の御礼です」
慧音
「…」
バッ
と、慧音が紙を広げる
慧音
「…普通に上手いじゃないか」
鋼
「いんや」
慧音
「?」
鋼
「子供達の
心のこもった絵に
比べたら…ね
んじゃ、
妹紅によろしく伝えてください」
なるほど…
慧音
「ありがとな」
鋼
「いえいえ」
確かに
子供達の心のこもった絵に比べれば劣るが、
慧音
「あいつ、
元は画才だったのか?」
そう思わざるを得ない
上手さだった
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