終わる日々、崩れゆく世界

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レーダーの丸い液晶画面が、規則正しいリズムで索敵効果音を立てていた…。 ポォン……ポォン……ポォン……ポォン…ビー!ビー!ビー!ビー! 突然、敵を探知したことを知らせる警戒音がけたたましく鳴りだした! 「な、何事だ!故障か!?」 「違います!なにか…何か映っています!識別信号は、イエロー!距離、サウス2000!」 「馬鹿な!?そんなところに艦艇はいないはずだ!」 「間違いありません!しかも、かなりおおきいやつです!150…200メートルクラスの艦艇が…8隻!?」 「そんなはずはない!!かしてみろ!!……本当だ…!」 レーダーには、8つの光点が表示されていた。だが、不思議なことに、この至近距離でもその反応はかすれてみえた。現に、肉眼では海上には何も見えない。 「き、きっと島のエコーだ!こんなものがあるはずは…!」 「海上に異変!!…ええと、光…、光が見えます!」 護衛艦「こんごう」の前に巨大な光が現れた。太陽などではない、妖しく不気味な、青白い光…何色かと言われると、少なくとも私たちが知っている色の中に、当てはまる色はないだろう。…ただ漠然と、青白い。そんな光が現れたのだ。
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