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手にとっていた本を片付けると、彩香に案内され、図書館のある第四号館から第六号館へと移動する。
調理室がある付近に近づくくにつれ、いい香が鼻をくすぐる。
「この香りは、シナモンと焼きリンゴ…。
アップルパイだ!!」
「どうやら活動日らしいわね」
彩香の呟きなど耳に入るはずもなく、アップルパイの存在が小羽の頭の中いっぱいに占めていた。
小羽はウキウキした足取りで調理室の扉を勢いよく開けた。
「あれ?あれれ?」
そこには部員達の姿は無く、こんがりキツネ色に焼けたホカホカのアップルパイが、でんっとテーブルに置いてあった。
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