第3章‡不思議な少女セアラ‡

9/14
前へ
/456ページ
次へ
『……わかりました… 私、アレンについていきます』 『セアラ…すまんの』  アレンは二人を見て、静かにその部屋から離れた。 『セアラよ、そこの引き出しを開けてごらん』  セアラは、フローレが指差したチェストの引き出しを開けた。  中には白い色の法衣と、先端にキラキラと輝く真紅の水晶が付いた杖が入っていた。 『これは…』 『旅の役に立つじゃろう持っておゆき』  そういうと、急にフローレの顔が険しくなった。 『よいか? 決して額にある【印】には気付かれんようにな』 『はい…』  フローレとセアラは、意味あり気な約束を交した。
/456ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1040人が本棚に入れています
本棚に追加