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セアラは、口をまごまごさせた。
それを見たアレンは、少し口元を緩め…
『気を使うことはない
…俺は捨て子で、ただ単にじいちゃんに拾われただけだ』
『…そう…
…それじゃあ…私と同じなのね』
『…そういう事になるな』
また、二人は黙りこんでしまった。
重い空気が二人に押し寄せる。
『だけど、過去を思ってもどうにもならない…俺は、前に進むだけさ…』
『そうね』
どうにか重い空気を軽くしようと思いながら言ったアレンの言葉に、セアラの曇っていた表情が、少しばかりか明るくなった。
『でも、俺達にここまで共通点があったなんてな…』
『クスッ…少しびっくりよね』
アレンの言葉に、セアラは笑ってそう言った。
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