330人が本棚に入れています
本棚に追加
みゆきと水族館に行った次の日
定期検診の為に病院へ行った。
聴診器を胸にあてた医者が 渋い表情になる。
医者
「何か 体調に変化は?
いや… チョット雑音が聞こえるんだよ。」
俺
「最近 たまに咳が出るんだ…」
医者の表情が更に険しくなる。
医者
「レントゲン…撮って 採血もしてみようね?」
そして数日後…
担当医の松田先生から 転移を告げられた俺。
肺への転移は極めて危険だと…
早急に治療を施さなければ更に転移して 全身に広がると言われた。
予感的中…
何故か その時は すんなりと話を受け入れる事が出来た。
無表情に 静かに聞いて 頷いたんだ。
両親も姉貴もショックを受けていた。
俺
「仕方ねーよ(笑)
大丈夫だ!
今回も 乗り気ってみせるから安心しろよ!」
…平気だった訳ぢゃない。
だけど 弱音を吐く訳にはいかないんだ。
今度は どれだけの辛い治療になるんだろう…
リンパ線に転移したら 一気に全身に癌が広がり 生存は難しくなると聞いた。
今の俺の生存率は何㌫位なんだ?
また みぃに心配かけちまうな…
今度は いつ退院出来るだろう?
先の見えない不安が押し寄せる。
怖くないと言えば嘘になる。
でも泣き言は言えないし負ける訳にもいかねぇ!
相手が見えない闘いが再び始まった。
最初のコメントを投稿しよう!