†副作用†

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みゆきには あんな風に明るく言ったものの けして平気だった訳ぢゃねぇ。 実際は かなり凹んでた。 鏡に写る俺はまるで化け物だ。 ほほは痩せこけて 青白い顔 目の下はドス黒いクマが出来てる。 オマケに頭を見りゃ マバラになった髪の毛… 俺はゾンビか? 今の俺を見て 寄って来る女はいねぇだろうし 以前 告って来た女達も一気に冷めるだろーな(笑) ……みぃは…? アイツも 今の俺見て 引いたかな… こんなカッコ悪い俺を一番見せたくない相手だ。 …嫌われるかな… そんなのは絶対嫌だ! 早く… 治したい。 焦る俺に 癌は容赦なくダメージを与えて来る。 激しい嘔吐で 食べ物も受け付けない。 体力がなくなってく。 近々 肺の手術をするらしいんだが はたして 癌細胞は少しは小さくなったのか? 胸に傷…残っちまうな… もうすぐ10月も終わるのに… ホントなら 学校行って 毎日 学生生活Enjoyしてるはずだった。 もう 単位足りないカラ 進級は無理だな… みんなとまともに授業受けたのは 入学してたった数日だけだ。 クラスの奴の顔も名前も覚える前だ。 勿論 クラスメート達も 俺の顔を覚えてる奴なんて居ないだろうな(笑) 留年したっていい… 学校行けるようになりてぇな… 周りの流れに乗れずに 俺だけ時が止まってる気がするぜ… なんで俺だけが… やるせない気持ちでため息ばかり出る。 鬱になったか俺?
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