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ゼロさん(だったけ?)が出ていった後、俺は辺りを見渡した。
部屋は整理されていて埃ひとつもないような綺麗な感じだ。
…うん、俺の部屋とは大違いだ。少しは見習った方がいいよな…
ふとゼロさんが出ていったドアとは違う扉に目がとまった。
一回見てみようか。見るだけなら問題は全くないし。
そんなことを考えながら俺はそのドアに近づいて取手をひねり、開けてみる。
すると、目に飛び込んできたものは数えるだけでも一苦労するような、かなりの量の服が掛けてあった。
この部屋はウォークインクローゼットなのだろう。
少し歩いてすぐに赤い腕章の付いた黒のロングコートが目に入った。
……ん、腕章?それも赤…
まさか、衣装とかじゃないよな?
そうだったらいいのにとか考えてないからな!
でもまぁ気になるし、どんなのか見てみよう。
俺はかかっているコートを手にとり、その腕章を見た。
腕章には黒いパッチが付いていて、端っこに小さく「第四独立遊撃部隊」、真ん中に「CROSS」の文字と大鎌のようなマークが載っていた。
あれ?ちょっと待てよ、「CROSS」って…
つか、このコート…
「嘘ぉお!?マジでかよ!!!!」
ちょ……、まさかの本物!?
嘘だろ!?誰か嘘だと言ってくれぇ!!!!
そう思ってるのもつかの間、足元でゴトンッと物が落ちる音がした。
「まさか…」と思い拾ってみると、やはりそれは思った通りのモデルガンだった。
…もう信じるしかなさそうだ。
此処に本物の「あの人」がいるってことを…
後で絶対サイン貰うぞ!!
っと、そのまえに…
誰も見てないよな?
よし!今までの憧れだったロングコート、着させていただきます。
うん。
着てみたのはいいものの、やっぱ長いな…。
でも、やっと念願の夢が叶った…
ヤバイ…テンション上がるっ!!
そういや、さっきゼロさん
「服の着替えはそこにあるから好きなようにして」
って言ってたから着てていいのか…?
……やっぱ無理です!好きなようにはできませんよ俺には!
戻さしていただきます!!
俺は丁寧にコートを脱ぎ、あった場所に戻した(勿論、銃も)。
そういや、もしこの服たちの持ち主が「あの人」なのであればゼロさんは関係者ってことだよな
俺はこのことが聞きたくていてもたってもいられなくなって、ダッシュでゼロさんの所へ行った。
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