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「けーい! 起きなさい!」
自分から起きるのはまだ良いが、起こされる目覚め方は最悪だ。抵抗してくる瞼を擦って強制開化。
「……えっ!」
さっき俺を呼んだ、このお方は――橘美菜(たちばなみな)俺と同い年の20歳でありスレンダーかつ美人――。俺の恩人でもある、まぁ訳は追々って事で。
その美菜が何故か俺を見て(にしては焦点が合わないが)目を丸くして驚いてるような表情をしているのだが。何だ?
「真緒さん!?」
美菜の視線を辿うと俺の隣で下着姿のお姉さんが猫のように愛らしく寝ていた。
この人は――橘真緒(たちばなまお)さん、女性的魅力を五感で堪能出来る泣き黒子(ぼくろ)がチャームポイントの綺麗な方。
顔を真っ赤にして俺は恐る恐る美菜を見た。
「エッチな事はまさか、してないわよね?」
疑わしいような瞳で見られてそうなのは気のせいではないな、取り敢えず訳を考えなくては。
「……しっ嫉妬?」
美菜は頬を赤らめて一言「サイテー」と冷静に言い扉を閉められた。
時計を見ると6時、俺の起床時間も6時、美菜は起こしてくれたのかと真緒さんにタオルケットを掛け直し(見事に露出しキャミから零れそうなので)自室の扉を開く。
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