319人が本棚に入れています
本棚に追加
翌日、朝一の講義で坂崎と会った。
「はよ。
昨日はさんきゅーな」
と声をかけた。
坂崎は
「おう、また行こうぜ。
お前、全然食ってないからそんなにやせてんだよ」
と俺の腹をつかもうとした。
「ふつーだよ」
「もっと肉食え、全然肉がない」
「痛いって」
はは、と笑いあってると
「おはよう」
と女の子が声をかけてきた。
その子は坂崎の隣に座ると
俺を見て、
にっこり笑ってあいさつした。
この子が、「みのりちゃん」とやらなんだろうか。
昨日、電話かけて来た子?
坂崎の今の彼女?
どちらかというと地味な感じの坂崎だけど、
派手目な女の子からもてる。
でも、彼女は派手じゃなく、
普通の女の子だった。
「あのさ、履修のことなんだけど…」
彼女は坂崎に話始めた。
俺は二人のやりとりを見て、
なんとなく疎外感を感じた。
最初のコメントを投稿しよう!