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「やっぱ、春って学校せまく感じるよな」 坂崎がふっ、とタバコの煙を吐きながら言った。 「新入生に加えて、他のやつらもサボるのやめよって、 殊勝に思うもんな」 俺が笑って答える。 「そうそ。んで、秋とか冬なんてみんな結局講義サボって 人数減ってくの」 「俺も、今年は単位落とさんようにせんと」 「お前、去年単位なんて落としてねーじゃん」 「いや、ギリだったの結構あるよ。 可がいくつあったかなー」 俺が指折り数えてると、坂崎は 「あ、俺、次旧館で講義だから、行くわ」 と立ち上がって、「じゃな」と挨拶して去って行った。 坂崎の後ろ姿を眺めながら、俺は、はあ… と深いため息をついた。
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