1

4/34

319人が本棚に入れています
本棚に追加
/119ページ
坂崎とは中学からずっと一緒で、初めてしゃべったのは、 中3の時だったけど、 高校も大学も一緒で、親友と呼ぶにふさわしい相手だった。 大学進学を機に実家を離れた俺たちは、 住んでるものごく近所で、 大学入学当初は、 ホームシック?もあって、毎日のようにお互いの部屋に入り浸って、 飲んだり食ったりしてた。 でも、いつの間にか、 あいつと俺はデートやら、バイトやらで時間が合わなくなり 大学でしか顔を合わさなくなっていた。 …ていうか、ソレが普通なんだろうけど。 でも、坂崎とは他の誰よりも親しい、友達には変わりなかった。 5限が終わるとすぐ、携帯が鳴った。 「着信 坂崎」を確認すると俺は 「おう、お前今どこ?」 と電話を出た。 「正門の前で待ってるわ」 「ん、じゃあ5分後に正門な」 そう言って携帯を切ると、 なんとなく足取り軽く、 俺は小走りに正門へ向かった。
/119ページ

最初のコメントを投稿しよう!

319人が本棚に入れています
本棚に追加