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坂崎とは中学からずっと一緒で、初めてしゃべったのは、
中3の時だったけど、
高校も大学も一緒で、親友と呼ぶにふさわしい相手だった。
大学進学を機に実家を離れた俺たちは、
住んでるものごく近所で、
大学入学当初は、
ホームシック?もあって、毎日のようにお互いの部屋に入り浸って、
飲んだり食ったりしてた。
でも、いつの間にか、
あいつと俺はデートやら、バイトやらで時間が合わなくなり
大学でしか顔を合わさなくなっていた。
…ていうか、ソレが普通なんだろうけど。
でも、坂崎とは他の誰よりも親しい、友達には変わりなかった。
5限が終わるとすぐ、携帯が鳴った。
「着信 坂崎」を確認すると俺は
「おう、お前今どこ?」
と電話を出た。
「正門の前で待ってるわ」
「ん、じゃあ5分後に正門な」
そう言って携帯を切ると、
なんとなく足取り軽く、
俺は小走りに正門へ向かった。
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