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朝は…
どれだけ嫌でも…
やってくる。
亜弥は初めて朝が来ないで欲しいと思った。
今日は.やけに早く目が覚めてしまった。
「まだ5時か…」
亜弥は制服に腕を通し、家の外に出た。
「朝日が眩しい…」
あれ…???
あの自転車…
彰…???
わたしは、無意識に彰に駆け寄って行っていた。
「亜弥!!!こんな時間にどした???」
「…散歩だよ!!」
亜弥は答えた。
「そっか…!!無理するなよ♪」
亜弥の中で何かが崩れ落ちた。
その場で亜弥は泣き出してしまった。
「何かあったのか…???」
彰は亜弥の背中をさすりながら、心配そうに顔を覗きこむ。
亜弥は全て彰に話した。
亜弥が話している間、彰は黙って真剣な顔で聞いていた。
亜弥が話し終えると、彰が口を開いた。
「そうだったのか…俺だったら亜弥をそんな悲しませたりしないのに…。俺…いつでも亜弥の味方だから。いつでも頼ってくれていいからな!!!」
彰はニコッと微笑むと、泣いている亜弥を抱き締めた。
「大丈夫だから…亜弥には俺がついてる。」
今の亜弥には、彰の言葉がとても優しく聞こえた。
「ありがとう…わたし、頑張るね…!!!」
彰に笑ってみせると、彰は安心した様で帰って行った。
彰は自転車に乗りながら
「また後でなあ!!!」
と、言いながら帰っていった。
亜弥も家に帰り、学校へ行く支度をして、家を出た。
自転車に乗り学校へ向かった。
優の事を…
そして……
わたしの心の中で大きく花を咲かせた.恋という花…
彰が好きだと言う事を…
初めて確信した………。
でも.神様は………
わたしの望みは、叶えてくれなかったね…。
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