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「だからもし、図書室の中に何か良い楽譜があったら、コピーして俺に渡してくれないか?コイツはこう見えて、かなりワガママだからな。」
瑠夢はそう言って、チラリとグレイを見る。
満はゆっくり頷いた。
「分かりました。見つかり次第、声をかけますね。」
「あぁ。俺も出来るだけ、図書室に足を運ぶ。…満。」
「Σはい。」
瑠夢に呼ばれ、満は彼を見る。
「すまない。お前を巻き込んでしまって。」
瑠夢の言葉に満は柔和な笑みを浮かべた。
「良いですよ。気にしないで下さい。早く幽霊が成仏すると良いですね。」
満はそこまで言うと、図書室の方に向かった。
どんどん、満の後ろ姿が遠くなる。
満の姿が完全に見えなくなった頃、グレイは瑠夢に話しかけた。
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