さて、死にましょう

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世界は、平和になった。 宇宙にも世界は、行った。 そして、病原菌にも勝った。 世界で、病原菌で死ぬなんていう死亡例は無くなった。 ガンで死亡なんて何年も新聞で見なくなった。 生まれつきや、臓器の破裂とか。 何かの失敗などの死亡例ばかりが多くなった。 医療では、どれだけのミスで患者を死亡へと行かせていたのかが浮き彫りになり、各国で問題になっていた。 入退院を繰り返す、ある青年の所に送られてきた一冊の経済論文の本。 青年の家柄は政治家の血縁で、何人もの政治家を輩出してきた。 青年は、身体的にこの世界に対しての適正がなかったのだ。 病原菌がいなくなり、綺麗になりすぎだこの世界に。 青年の母親は、敬遠の仲となった。 しかし、父親は青年の学問や文学の才能を評価してお見舞いには一年に数回は時間を作るようにしていた。 ――昔に産まれていれば幸せだったろうな
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