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車に戻ったら、恵子さんにこっぴどく怒られた。危うく殴られるところだった。「まったく、何時間待たせるきよ」何時間も待っていない。しかし一気に機嫌が悪くなったのには変わりない。今、一言でもしゃべったら殺される。(殺気をヤバいくらい感じる)
「あ、あの~」
「何💢」
「恵子さんの娘さんの名前、なんていうんですか?」
だいぶ前から気になっていたことだ。
「名前をそんなに知りたいの?」
なぜ、せかす。
「はい」
自分に正直に……………俺の心構え。
「そういえば、俺もまだ知らなかった」
とバカ親父が言った知らんのかい!親族名前ぐらい知っとけや!
「名前は瑠璃。藤岡瑠璃っていうの」
「えっ………………」完全に言葉を失った「由来は?」と親父問う。
「瑠璃色の玉って知ってる?瑠璃色の玉っていうのはね、美しい蒼色をしている玉なの。その玉のようなキレイな娘になってほしいという思いを込めて付けたのよ」
「へぇ~」
すごい納得できる。「そういえば、行人って、なんで付けたのよ?」
それは俺も思っていた疑問だ。
「ちゃんと人としての人生を歩かせるため」
バシッ!……………顔面に拳が跳んだ。「自業自得ね」
ハァーと、恵子さんまで溜め息が出てるし。と、こんな感じで悪ふざけをしている内にバカ親父の実家に着いた。
結局その日は、夕方4時に着いた。行人は、明日から学校。転入初日。普通は緊張するばずだが、逆に楽しみで仕方がない。
「明日から学校かー どういう奴らがいるんだろう……気になるな……」
こういうのを不安と言うらしいが、行人には不安、緊張などと言う2文字はない。「おい行人、宴会を始めるぞ~同級生も何人かきてるぞ」
「今行くよ、行けばいいんだろ」
ワクワクもドキドキも無くすバカ親父に飽きれるよ。
しかし、何だかんだ言ってすぐに下の部屋に行ってしまう自分が悲しい。
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