第2章

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私と零は理事長への報告を終えて見回りにきていた。 「うん 今日も異常なし。夜歩きさんもいなくて平和だね」 私はそうゆうと見晴らし台から辺りを見渡していた。そして木の枝を伝って思いっきりジャンプ! ゛゛ドスン゛゛ 「イッタ~い」 着地に失敗して 豪快に尻餅ををついた。 「何やってんだよ」 どこからか声が聞こえる。 「その声は零。何やってんのよそんなところで」 辺りを見渡すと零が木にもたれかかっていた。 「別に 少し休憩」 「何よそれ… またサボってたんじゃないでしょうね」 《ガサガサ》 「「………」」 何気ないいつもの会話をしていたら草村から音がした。 私と零は草村を見たけど誰もいなかった。 「夜歩きさんかな?」 私がいうと零は機嫌悪そうに、 「それとは違うような気がする」 と言った。 それから私たちはアルテミスとブラッディーローズを構え2手に分かれて見回りを再開した。 「キレイな月だな暁」 「あぁ そうだな英 でも月を見るためだけにに来たんじゃないだろう」 オレは英に付き合って授業を抜け出して学園内の湖に来ていた。 「えっ なんのこと」 「とぼけやがって あの風紀委員が無茶やって怪我でもしてないか探しに来てるくせに」 英は黒主優姫の血をなめてから忘れられないらしい。 「はは 暁にはバレてたか、あの美味しい血が忘れられなくてね。 怪我でもしていれば少し分けて貰おうかなと」 「たく 寮長に知られたらお仕置きだけじゃ すまないぞ」 おれはため息混じりに答える。 おれと英は従姉ということもあってよく英の面倒をみている。 あまり無茶しないようにだが、言ったら聞かない頑固ものでもある。 「大丈夫だって バレないようにするし」 「お前はまたそんなことを…」 《ガサガサ…》 「「???」」 オレと英は止まった。 草村に何かいるようだ。 「誰だ!」 英が声を上げた。 草村からはうなり声がかすかに聞こえる。 「誰かいるのか いるなら出てこい」 オレも話しかけた。 だがうなり声の主は草村の奥へと入っていった。 「何だったんだ」 英は少し気をぬるめて話しかけてきた。 「さぁな、だか動物ではないのは確かだろうな」
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