第2章

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「あぁ あの気配はたぶん」 キャーー! 「「!!!」」 英と話をしていると女の子の悲鳴が聞こえた。 俺たちは声のした方へ走って行く。 一足先についた英は驚いたようにある一点を見つめていた。 目線の先には…、 血色に底光する瞳 唇から淫らに零れる牙 理性をもたない人の形をした猛獣 『…美味そうな人だな(ジュル)…』 「レベルE! 何でこの学園内に…!」 そこにはデイ・クラスの女の子2人がレベルEに襲われて気を失っていた。 レベルE 元人間のヴァンパイアのなれの果て。 ヴァンパイアに血を吸われた人間はヴァンパイアになる。 これは伝説上の言い伝え。 しかしこの時代にもそれができるヴァンパイアは存在する。 俺たちみたい人間の血が混ざっていない、ほんの一握りの純血種。 純血種の牙にかかった人間はヴァンパイアへと変貌する ヴァンパイアへと変貌した者は次第に理性をなくしてレベルEへと落ちてゆく。 俺たちは助けに入った。 「君は僕たちの学園でなにやってるのかな~」 (シャキーッ) 英の瞳が紅くなる。 英の特殊能力が作動してレベルEの足元を凍らした。 「ここはお前が来ていい場所ではない。すぐに出ていけ」 ボッ・ボッ・ボッ 俺の瞳も紅くなる。 周りを火の玉で囲った。 いつでも攻撃出来るようにしてから、もう一度さっきの言葉を言う。 「僕らはいつでも攻撃出来る、すぐに学園から出ていけ! 出て行かないようなら粛正する。」 レベルEも口を開いた。 『…せっかくお食事しようと思ったのに…邪魔するなら、あんたたちから片付けてあげる…』 レベルEは引く気は全く無いようだ、俺は火の玉をけしかけた。 しかし英の氷は溶かされてしまったらしく軽々かわされてしまった。 「なに!?」 英は再び凍らそうとするが身軽な相手はアクロバティックのように攻撃をよけていく
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