第2章

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『‥そんな攻撃などあたるものか‥』 俺と英は何度か攻撃を繰り返すがすべてよけられてしまう。 最後の攻撃をバック転でよけられた瞬間だった… 《ジュキューン》 森の方から銃が放たれレベルEの腕をかすめた。 『ギャアャーー―――!』 レベルEは断末魔の悲鳴を上げながら逃げていった。 「待てっ」 英は追いかけて行ってしまった。 俺は弾が飛んで来た方を見ながら呟いた。 「錐生か!」 森の中から錐生が出てきた。その後ろから黒主も走って来た。 「おい これはどういうことだ」 錐生は俺を見るなり声をあげた。 「さぁ 俺もよくはわからない」 俺がそう答えると黒主が、 「何でレベルEが学園内に迷い込んだのでしょうか?」 黒主のは話し方はなぜか緊迫した空気を和ませる。 「藍堂先パイ大丈夫でしょうか」 黒主はレベルEを追いかけていったを英心配していた。 「それなら心配いらないよ優姫」 黒主の話に答えるように暗闇から聞き覚えのある声が聞こえてきた。 「枢先パイ」 「玖蘭寮長」 俺は頭を下げた。 「架院ご苦労だったね」 「いえ」 「枢先パイ 大丈夫って」 「どういうことだ」 黒主の言葉に錐生が続ける。 「ブラッディーローズで負傷しているのだから、藍堂が粛正するだろう」 寮長は英を信用しているのだろう。 「枢先パイ どうして学園内にレベルEが迷い込んだのでしょう」 黒主は寮長に聞いている。 「ごめん 僕にも解らないんだ。レベルEの発生は元老院から連絡が入るはずだが、入っていないんだ」 元老院と名前を出した時の寮長の顔は険しくなる。 元老院になにかあるのか? 「とにかく今日の出来事を理事長に報告に行きます。」 この重たい空気のなか口を開いたのは黒主だった。 「そうだね、そこの2人は今夜の記憶を処理して部屋に運んでおくよ」 寮長はデイ・クラスの二人の額に掌をかざして記憶を消して行く。 そして俺は先に寮へ戻ることにした。 追いかけていった英は何をやっているのだろうか…。
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