第3章

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僕は目の前の大きな扉を叩いた。 《トントン》 「枢様、藍堂です。入ってもよろしいでしょうか」 扉に向かって話しかけると、中から゛どうぞ ゛と声がした。 大きな扉をあける。 そこには真っ暗な闇が続いている。 周りを見渡す、すると扉と平行に設置してあるソファーの上で寝転んでいる枢様を発見した。 窓から差し込む月灯りがキレイで僕はいけない気持ちへと導かれそうになる。 「藍堂、レベルE退治ご苦労様。何か報告でもあるのかな」 枢様は手にした手紙に目を通しながら僕に言った。 「はい、レベルEのことも何ですが、あのデイ・クラスの転校生2人にも少し気になることがありまして」 僕がそういうと枢様はソファーから起き上がって僕の方をみた。 その瞬間、体中に電気が走った。同時に金縛りになったかのように動けなくなってしまった。 純血種の眼力や言葉は僕たちの行動を縛る力を持っている。 …… そう、だから何故純血種である枢様が、なんの取り柄もないただの人間を特別扱いするのか解らないんだ。 黒主優姫、何故枢様はお前なんか。あ~ 考えただけでムカついて来た~…… 《コホン》 失礼しました。 話を戻します。 それから枢様に目撃したことを全て話して僕は自分の部屋へと戻った。 それと同時に枢様は理事長に用があると寮から出て行った。
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