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<陽の寮>
《カタカタ…》
「なるほどね」
湊都はパソコンらしきものを見てつぶやいいる。
《ガチャ》
「ただいま、何やってんの湊都」
「お帰り颯。ナイト・クラスのこと調べてたんだよ」
湊都は画面を見ながら答える。
「何かわかったのか?」
颯は画面を覗き込み話す。
「ヴァンパイア社会の仕組みがわかったよ」
「仕組み?」
「ヴァンパイア社会も人間と同じ縦社会だということだよ」
今度は颯を見て話し始める。
「縦社会」
颯は時々相槌を入れてくる
「ヴァンパイア社会は全部で5段階に分かれている。それらをすべてランク分けするとしたら
《
Aランク…人間の血が一切混じっていない純血種
Bランク…貴族階級のヴァンパイア
Cランク…一般階級のヴァンパイア
Dランク…元人間のヴァンパイア
》
そしてこれらすべて当てはまらないのが、この間僕たちが粛正したレベルE」
「じゃあ、玖蘭枢は最高権力者ってことなのか」
「実際はそうなんだろうけど、現在、ヴァンパイア社会を仕切っているのは、元老院という組織みたいだ」
「元老院?」
「先々代の玖蘭の頭首が権力の集中を嫌い、作った組織だ。その元老院の最高権力者が、一条麻遠、別名一翁。 ナイト・クラスの一条琢磨の祖父だ。」
「ということは元老院とナイト・クラスは繋がってるのか」
「いや、それが元老院には純血種が居ないらしく、純血種である玖蘭枢を欲しているようだ。それに枢は元老院をよく思ってはないみたいだし。」
「なるほど。ナイト・クラスと元老院の関係は微妙なんだな」
「それと今回は関係ないけど… 」
湊都は口ごもりながら画面を颯に見せる。
元老院と玖蘭枢の事が詳しく書いてあった。
「何だよこれ…」
颯は言葉をなくす。
「僕も驚いた、けど今回の事には関係ないから…。この話は無しにしよう」
「あぁ、その方がいい」
2人はこの話には触れない事にした。
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