第3章

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「ヴァンパイア社会の事はわかったけど、ナイト・クラスの人たちの事はわかったのか」 しばらくの沈黙のあと、颯が口を開いた。 「彼らの家柄などについては、ここにまとめた資料があるから、目通しといて」 「わかった。しかしイロイロわかるんだな、この機会は」 「そりゃそうだよ。神様ネットだからね」 「神様ネットねぇ~」 神様ネットとは、天上界から下界を見渡しそして得る情報網の事。 まぁネットワークみたいなものです。 「そういえば、颯はどこに行ってたの」 思い出したように湊都が聞く。 「理事長室の前を通りかかったら、玖蘭枢が話して居たから、何かわかるかとおもって話し聞いてた。」 「で、何かわかったの?」 「理事長とナイト・クラスの一部に、オレらが怪しいと思われていることくらいかな。さっき粛正したときに、ナイトクラスの藍堂英に見られてたみたいだし」 「そう、やっぱり」 颯がそういうと湊都は驚くこともなく普通に答える。 「やっぱりって。知ってたのか?」 颯は不思議そうに聞き返す。 「さっき、粛正したあと、木の陰に人の気配を感じたから。時間的にナイト・クラスの人かとは思ったけど、口留めまではしなくていいかなと。」 湊都は淡々と答える。 「そっか」 颯もそれ以上は聞こうとしない。 「明日から、忙しくなるし今日はもう寝ますか。」 「そうだな」 そういうと2人ともベッドへ潜り込んで寝息を立て始めた。
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