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「じゃ…じゃあお前も怪我とかしてなさそうだし!そろそろ戻ろうかな。何か空も明るくなってきたし。僕行くところがあるし」
すると彼女はなぜか一瞬悲しそうな顔をして
「あっそう!じゃあここでお別れね!」
と突き放すように答えた。
「えっ…」
僕は思わず彼女の方を向いた。
「お別れって…いいよ途中まで送っていくぞ?」
「いやっいいの!私はここで!」
「…?あっそう」
最後まで意味の分からん女だな…
「じゃあ命は大事にしなさいよね!?」
「ああっ…て…ん!?」
僕は目を疑った。
彼女はいつの間にか車の外に立っていたのだ。
「お前…いつの間に!?」
その瞬間僕はある不可解なことに気づいた。
そう言えば…この車まったくの無傷だ…
ってか車だけでなくなんでアイツも無傷なんだ?確か俺は時速80キロくらいで走行してたはず…ってかまず若い女がなんでこんなところに?
まさか…
「お前…」
「何?…やっと気づいた?」
「なんかおかしいと思ってたんだ。こんなところに1人でいるなんて」
「まさか…幽霊…なの?生きて…ないのか?」
「…」
彼女は黙りこんだ。
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