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「…わたしね」
彼女はしばらく沈黙した後その重い口を開いた。
「ここの崖で死んだの…
元々は道だったンだけどね。ちょうど私が乗ってる時に崩落してね」
「…」
「そうだったのか…」
二人の間に重い空気が漂った。
「ちょっと何よ!そんな悲しい顔しないでよ!」
「いやっお前がそんなこと言うからだろうが」
「…」
再び2人の間に重い空気が漂う。
「…それで僕を助けてくれたのか」
「は…はぁ?違うし!本当に助ける気なんて…!」
「…まだ言うのかぁ?」
彼女はくっ…と怯んだ。
「…ってかあなたなんで来たの?」
「…?」
「あなたどうやってここに。ここ通行止めのはずなんだよね。なのにどうして」
「…通行止め?」
僕はその言葉に思わず眉を潜めた。
「いやっ僕はただカーナビに従って…」
「カーナビ?」
「そう…僕は友達の家に設定したはずなんだけどな」
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