死ねばよかったのに

10/12
前へ
/126ページ
次へ
「こんなところに人は住んでないでしょ!?」 「いやだからおかしいなって…」 ブーブーッ その時僕の携帯がズボンの中で小刻みに震えた。 友人からだった。 「あ…マジで行かないと。友人も心配してるし」 「そっか…じゃあ今度こそさよならだね」 彼女の顔は心なしか少し悲しそうに見えた。 「ん?お前何悲しんでんだよ~」 「はっ…はあ?悲しんでなんかないし!?もうっ早くどっか行きなさいよ!」 彼女はみたび顔を赤らめながら怒鳴るように否定した。 「ハイハイ」 「…それじゃな」 「…うん。さよなら。そのまま交通事故にでも巻き込まれなさい!」 「ったく…最後までかわいくねぇな」 「うるさいわね!これからは気をつけなさいよ!」 「また言ってること矛盾してるし」 こうしてそのまま僕たちは別れた。
/126ページ

最初のコメントを投稿しよう!

174人が本棚に入れています
本棚に追加