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今ならちょっと罰金払って少し豚箱行くだけで済むと思うから。
「何を言ってるんだお前は。この子は友達の娘で、友達夫婦が離婚しかけだから一時的にウチで預かるんだ……この子の血筋はほぼ死に絶えてるから頼れるところが無い」
それなんて言う死神ですか。
只の疫病神ですよねソレ。
「……とりあえずこの家には母さん、親父、俺がいます」
「確かにいるな。だが母さんの許可は取ってある」
確かにいるなじゃねえよ。
しかもサラリと許可貰ってやがる。
アレか? その子は親の了承が有れば飼っていいペットみたいなもんか?
「そして俺はお年頃の男の子です。そしてそこに女の子が入るとどうなるでしょう」
ビシィ! っと音が出そうなほどに頭が逝かれかけてる親父を指さす
「仲良くなってから」
仲良くなってから?
「孫が生まれる」
バブゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッッッッッ!
確かにそう言う事言いたかったけどっ!
いろんな途中経過スルーしちゃったよこの人!
ていうか本人目の前にして孫発言はイクナイと思います!!
いや、コレは俺が徹底的に女の子に対してつらく当たればそう言う展開にはならないはずだ!
出来ればできちゃった婚はお断りです。
「父さんが何も考えてないと思うなよ? ウチで飯食べたり風呂入ったりするがこの子が寝泊まりするのは近くのアパートだから安心安全」
個人的に夜道を女の子一人で歩かせるのは安全なんでしょうかね。
「とりあえず俺は飯買ってくる」
ずっと開きっぱなしだったドアから外に出ようとする。
「父さんは冷やし豚麺で頼む」
うっせえ。お前なんかもやしで十分だ。
女の子には聞かずに歩き出す。
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