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勝手知ったる幼馴染みの部屋とでも言うように、枕元に置いてあった目覚まし時計を俺の目の前に置くと、クローゼットにしまっておいた夏服ヴァージョンな制服を取り出してくる。
俺を起こしに来た幼馴染みの仲原梨花と学校までダッシュし、始業式に向かっていたクラスメイト達に混ざり遅刻したことを教師達に咎められることもなく体育館に侵入した。
「なあ豊……相談があるんだ……聞いてくれるか?」
梨花と侵入して歩いていると下僕の陽人が話しかけて来やがった。
「……あなた誰ですか? 警察呼びますよ? 許して欲しいなら『僕はあなた様の下僕ですゥゥ! お尻叩いて……叩いてェェェェェェッッッ!!』って言いやがれ」
「……酷くない? なんか俺の対応酷くない!?」
無駄に狼狽えた変態が反論してやがりました。
「で、でもやって欲しいとは思ってるし! でも人前は……ちょっと……恥ずかしい……かな?」
……なんか見ちゃいけないものを見た気がする。
「……梨花なんか聞こえたか?」
「え~? ボクには聞こえなかったな」
ナイスだ梨花。
「梨花に聞こえなかったんだったら空耳だな」
世界百選ヘンテコ生物は放置し、クラスの委員長的存在の梨花がクラスメイトをまとめ、全員が座った頃に始業式が始まった。
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