転校生のある意味ブレイブストーリー

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「陽人、なんかお前が無駄に哀れだから今日ウチで遊ぶことを許そう。PS3あるぞ。……まあお前には指一本触れさせないがな」 梨花に土下座してる陽人を指さしながら少しだけ優しい言葉を書けてあげる俺って優しいな。 「うるさい悪魔! お前なぞ一人でPS3をいじって壊して『ママン、ママン! 何もしてないのにPS3壊れちゃったよどうしよう! このままじゃパパスにお前にお父さんとなぞ呼ばれる筋合いは無いわッッッッ!! 呼ぶならパピーにしろ! って言われちゃうよママン!』って言ってればいいんだ!」 何を思ったのか土下座してた下僕な陽人君が梨花の後ろに回り込んで俺に対して暴言を吐いてきやがりました。 生意気な。俺に暴言吐くなんて一億と二千年早いんだよ。 「なあ梨花。コイツほっといてウチでゲームやらないか?」 可哀想なモノを見る目で陽人を見てた梨花に遊びの提案をしてみる。 「え? ボクも誘ってくれるんだ? 返事は勿論イエスだよっ!!」 梨花が俺の方を向いてサムズアップしてきた。 その後ろではいきなり陽人がすすり泣き始めた。 そんな気持ち悪い子は知りませんと俺は歩き出し、梨花がついてくる。 梨花とは幼稚園児からの付き合いで、大体の事は言葉に出さなくても伝わるし、好みだって知ってる。そんな幼馴染みパワーは偉大で俺のファーストキスからファーストガールフレンドは梨花に奪われた。 一時のいざこざで別れはしたが幼馴染みパワーで友達の仲にまでは復活した。 一家に一台幼馴染みパワーだな。ウン。 「お、お願いです! 俺も連れてってくださいィィィ! なんでもしますんで! パシリでも夜のお供でもなんでもしますから俺にPS3をやらせてくださいお願いしますッッッ!」 哀れだ。
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