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地平線の欠片が泣いている
綺麗になれないと狂いながら
優しい言葉なんて見つからない
あなたが壊してしまうから
小さな鳥がこの空を嘆いた
黒すぎて翼が開かないから
触れられる言葉が消えていく
腕は何処かで溶けてしまった
匂いは僕を締めつけて
気づく者など居はしない
汚れた空は染められる
ぬるさを誇る血の様に
掠れた声は今もまだ
言葉を探し泣いていた
少年は消える事を恐れた
異物はこの地を離さないから
出てくる言葉は届かない
景色は色を無くしてしまった
指が空気をなぞる中
世界は歪に輝いた
綻ぶ風は流される
意識を持たず永遠に
見えない瞳の奥だけが
光を見つけて象った
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