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「社長。僕からは腕時計を上げますよ!」
自分が身につけていた腕時計を社長に見せびらかす
この高い腕時計を手放すと言うのはものすごく名残惜しい。
高かったんだ。これ滅茶苦茶高かったんだ!!
あ、涙出てきた。
プルプルとふるえる腕からサッと時計が消える
社長が気に入ったみたいだ。
高そうな時計を目にし非常に満足そうな顔をしている
勝った…!!
この勝負勝てたぞ!!
「あ、ここ傷ついてる。やっぱ要らん」
ぐァァァァァァ!!!
変にぬか喜びしただけに心のダメージがでかい!!
いや、腕時計が返ってきた喜びも混じって凄い複雑な気分だけど!!
ぐっ! すさまじいダメージだ!!
目が霞む!!
足がふらつく!!
もう立てる気がしない!!
娘よ。お父さんはここまでのようだ……
お母さんと一緒に楽しい誕生日を送ってくれ……。
お父さんは……ここで少し眠って行くよ……。
意識が遠のく中、走馬灯の様に娘や母の記憶などが蘇る
娘の笑顔が走馬灯の最後だった
それを見た僕は見事に体が宙に浮いたのを実感した
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